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MAP1

いよいよどうなっていくのかわかりませんが、再開するにあたり、再度まとめました。
ちょっとだけ、訂正、追加。

『MAP1』
わたしは、閑散とした終電車の向いの席の光るモノを、見ていた。
鍵だよなあ。
こんなの拾ったって、面倒なだけだし。
でも、気になるよなあ。

降りる駅に着いた時、人目も無いのに、自分で落としたかのようにして、光るモノをポケットに落とし込んだ。

気になりながらも、そこは小市民。
誰かの視線も気になるし、早足で家へと。
鍵をテーブルに置き、スーツを脱ぎ、シャワーでも。
駄目だ。気になる。
じゃあ、ビールだな。
長期戦になりそうだし、500mlの発泡酒プラス柿の種を、用意した。
取り出してみると、やはり鍵だ。
鍵を見ると、持ち手の中央に青いビーズのようなものが嵌め込まれていて、盛り上がっている。
おもちゃ?
鍵の全体の感じは、コインロッカー?
ん ん ビーズの下にも何か3mm程度の四角い盛り上がりが。
押すと柔らかい。ゼリー状だ。爪で剥がせそうだが、凄い弾力性だ。
ゆっくりと、端に爪を差し込むと、プルンと剥がれた途端に、固まりはじめた。
ガリガリ パキパキ 柿の種をほおばり、発泡酒で一気に流し込んだ。
完全に固まると、それは蛇腹のように折りたたまれた薄い薄いフィルムのようなもの。
広げていくと、1cm以上になった。
凝ってるじゃないか。子供の悪戯では、無さそうだ。
何か文字のようなものが。
小さい。数字のような、アルファベットのような。裏にも何か書かれているようだ。(どちらが裏かわからないが)

その薄いシールのようなものは、完全に固まった。
小さい文字が見えにくくなってしまった目を凝らして、スタンドのライトにあててみた。
『n駅 103』
裏には、『助けて』と。
おいおい、映画じゃないんだぞ。
拾うんじゃなかった。いや、拾わないで帰ると、ずっと後悔しているくせに。
そもそもn駅って なんだよ。
助けて など この技術が有れば、逃げられるだろう。
未来人?
何マジで考え始めてるんだ。
どうせ、マジックのタネかなんか鍵に貼り付けたんだ。


・・・とうさん、駄目かもしれないよ。
・・・助けてくれないんじゃないかな。
・・・そんなことないさ。
・・・数日は悩むかもしれないけど、動き始めるよ。


『n駅 103』
n駅って 数時間もかかってしまう。
金額だって、結構かかる。
馬鹿馬鹿しい。
もう、やーめた。
わたしは、鍵を放り出し、テレビをつけ、今日も続く、円高のニュースに見入った。
おいおい、もういいだろうよ。
こんなに円高にして、誰が儲けてるんだよ。
わたしの少ない軍資金は、円高により、とうにこのフィルムよりも薄くなってしまっていた。
追加の発泡酒は、苦味が増し、やっぱりビールかな。などと、思いつつ、鍵に対する興味は少しずつ減少していった。

ほのぼの??ニュース
『子豚発見。m駅のコインロッカー』
本日、m駅のコインロッカーに、子豚が閉じ込められていました。
えさが置かれており、鳴き声が歩行者に聞こえる場所などから、いたずらとの見方が広がっています。

なんだよ。何考えてるんだ。そんな事して、おもしろいのか。
テレビに映った子豚を見つつ、自然とわたしの頭が左右に振れた。(わからないって時の癖がまた出ている。)
カメラがロッカーを映し、女性レポーターが
「この中に、かわいい子豚ちゃんが閉じ込められてたんですよ。,,,,,」なんだかんだごちゃごちゃ
子豚までかわいいをつけるんだ。
っと、
おい なんだ。錯覚?
とりあえず、録画だ。
大慌てで、レコーダーの電源を入れた。

ロッカーの横で、発見者にレポーターが、
「どんな感じでしたか」
「鳴き声が聞こえてきたんですよ。ブヒブヒって」
「それで、どうされたんですか」
「耳をこう近づけたら、やっぱり聞こえるんですよ」
ロッカーに耳を近づける、発見者。

やっぱり、間違いないぞ。
0103番だ。
子豚のロッカーが0104番なんだろう。
テレビには0103番のロッカーの下半分が映っている。
そこに、やっとわかるぐらいの鍵の絵。特徴有るビーズの青が、わたしの眼球を叩いた。
その横にはH E L Pの文字が小さく殴り書きされている。
m駅って、、、、、、。PCの電源を立ち上げ、Yahoo!路線図でn m駅を入力した。
Googleの路線は見にくい。はじめに使ったYahooから逃れられない、中年の性か。
やっぱりか。
隣の駅か。
偶然と片付けられそうになくなってきた。
鍵の方に目を向けると、鍵もそうだろうという風に、青いビーズがキラッと光った。
眠らない夜が始まる。

・・・・・おやさしいことです。
・・・・・これぐらいなら、許されるだろう。


明け方まで、眠れずに、何度もレコーダーに録画したブーブー豚事件を、繰り返し見ていた。

関係ないとは、言い切れないな。
関係あると思った方が、素直な思考回路だろう。
さあ、どうしましょうか。

n駅のロッカーに何が有るというのだろう。
それが、私に何をもたらすのか。もたらさないのか。
誰かを本当に助けることになるのか。
悪ふざけなら、目的は?
そんな事を考えながら、眠ってしまったらしい。

ボーッとした、頭をふりながら、
夢だったのかな とは、ならない。
鍵は、しっかり目の前に置かれ、メッセージフィルムもその下に有る。
シャワーを浴びて、会社へ。

鍵は、キーケースに、大事にそっと。

早々に切り上げたいのに、クレームだ、問い合わせだ、新企画の打ち合わせと、いつもに増して山積み状態。
いっそ、この鍵で新企画案てのは、どうだ。
などと、考えつつ、職務全うし、帰路へ。


夕方の雑踏の中を帰路を急いでると信号待ちの横断歩道のところで、「あの。。。」と横から声をかけられた。

声は、素敵だ。
楽器のような、響きが耳にこだました。
「あの、、、、、」と、再び
ゆっくりと横を向いた私に、微笑みかけてきたのは、
ごく普通の女性だ。
「はい、何ですか」
「お 互 い 困ってるん じゃな い か と」彼女は、ゆっくりと喋った。
「な に が ですか」
「鍵」
「あああああ、」なぜかこういう事が有りそうな気はしていた。ジャンジャン。ドッキリでしたあああ。だな。
「あのね、からかうのも、いい加減に、、、、」と、彼女をじっとにらみつけようとしたが、満面の笑みを返されてしまった。

「とにかく、どこかでゆっくり」と私の手を引っ張りはじめた。
何も無い人生。
何も無かった人生。
危険が有るにしろ、今よりはマシだな。
私は 彼女の感触を楽しみながら、ついて行く事に。

スターバックスコーヒーへ。
なんだ、マンションの一室。怖い兄さん。ゾンビ。出てこないのか。
「コーヒーでいいですか」
「あああ、私が、持っていきますんで、あなたは座っていてください」おじさんは、女に弱い。
「じゃあ、私アイスレモンティーで」
彼女は、ゆっくりとした足取りで、席を探しはじめた。

トレーを持ち、振り返ると、彼女は手を振って、手招きをしている。
これは、ダメだ。怖いお兄さん登場ではなく、ちょっと痛い女か。
とにかく、さっさと返して引き上げよう。

席に着くと、
「ご め んなさい、でも、これでも 声かけるの勇気いったんで す よ」
彼女は、やはりゆっくりと喋る癖が有るようだ。
白のブラウス、濃紺の事務用のようなスカート。目立たないでおこうと思っているかのような、センスだが、
若いのか、どうかさえ、はっきりとしない。
それが余計に目立たせてるかのような、顔。
違和感を感じたのは、これか。
右目が一重目で、左目が二重目なのだ。
右目は少し眠った感じに見えるのに、左目は倍ぐらいの大きさで私を見つめてくる。
吸い込まれそうな笑顔は、口からなのか目からなのか、わからないが飽きさせない。

「やっぱり変ですよね」
顔のことなのか、いきなりこういう状態にしたことなのか。
ストローで、レモンティーをかき混ぜながら、彼女は立ち上がった。
おいおい、「痴漢よおおお」とか無しだぞ。頼むよ。
ささっと彼女はカウンターに行くと、灰皿を手に戻ってきた。
「いいですか、中毒なんですよ、だからダメって言われても、困るんですけど」と言いつつ、赤のマルボロをバッグから出した。
火をつけたマルボロの煙が染みたのか、右目がさっきより細くなったような。
「おもしろいでしょう。私の目って」
「初対面で言うことではありませんが、魅力的だと思いますよ」私は緊張している。それも最上級に。
「ところで、鍵が、どうしたんでしょうか」もうすっかり信じ切っている自分自身だが、これぐらいは聞かないとな。


「見てたんですよ。ラングーンで鍵触ってたでしょ」
ああ、ランチを食べていた時か。ラングーンのエスニックランチは絶品だ。(ただ、具材が何かは不明だし、聞くのも怖い)
あの時見られてたのか。
持ち主なのか。ここは素直に返した方がいいのか。
「だから、何。というか、あなたは、、、、」

さっきから有ったかのように、マルボロのBOXの横に鍵がある。
赤いビーズが付いている。
「そう。わた しも持ってい る の」
ゆっくりと わたしの方へ鍵を。
同じだ。

わたしも鍵を取り出した。
並べてみたが、やはり同じだ。
「少し整理する時間が必要ですね。もうこんがらがってしまって」
「わたしの鍵には、n駅104 と」彼女は 2本目のマルボロに火をつけた。

鍵の魅力か、彼女の魅力か、わたしは夢であれば、もう少し見ていたい気分になっていた。

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なんとなく浮かんだStoryが膨らんでいくときが最高。

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